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名もなき愚鈍名もなき愚鈍
(2007/11/28)
マス・メディア

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 さて、このアルバムもアーティストも知らないのですが、Amazon検索したら偶然出て来て題名に思わず笑っちゃいました。

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 盈盈さん「任冲」なんてミエミエの偽名以前に、こんな可愛くてはバレバレですな。
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 さて本題は「任冲」お嬢様が助けてまで嵩山に連れて行った「桃谷六仙」とは何者か?ということです。
 この小説では、左冷禅や岳不群など「いかにも正統な悪辣政治家」達の姿が眼を引き、東方不敗など「権力の為人間性まで捨てる」哀しい姿、任我行の「権力への執念」と「権力者になった途端の腐敗」など、多種多様な「政治的人間」の姿が描かれます。
 嵩山会議で「桃谷六仙」もある重要な役割を担っており、盈盈の恐ろしさをじわりと感じさせる処でもあります。

 さて、「桃谷六仙」のキャラクターは
 ・普段は兄弟で他愛のない事で言い争いをしている  ・屁理屈、揚げ足取りが上手い 
 ・武器を使わないが六人よってたかって「四裂き」にするのが得意技  ・唯我独尊、自画自賛、傍迷惑・・・。
 ・軽功が得意で神出鬼没  ・正派でも邪派でもなくどちらか不明(どちらにでもなる)
 そうです、「マス・メディア」「ジャーナリズム」です。 金庸先生の御本業です。

 この特徴が「十二分」に発揮されるのが、五岳剣派統一「嵩山会議」の席上です。 合併話が左冷禅の思惑通りに進みかけたとき突然乱入し、スキャンダル暴露・正論・屁理屈・揚げ足取りの言説で、会議の方向を修正し、最後は「剣で勝負を決めよう」という、自派に有利な展開に持ち込みます。 が、最後は謀略にその場を仕切られてしまいます。
 「政争の場に影響は与えられるが、所詮当事者ではなく決定する力があるものではない」 わけです。 メディアの限界です。

 あの、よってたかって「四裂き」にするという「得意技」は、以前書きましたが「人言畏る可し」。 彼らが一個人を破滅させるのは簡単で、ゆえ、武林の勇者も恐れるところです。

 そして、いつもは滅茶苦茶で役に立たないような会話しかしていない六仙が、この場ではごもっともな展開をしますが、それは「任冲」お嬢様の「遠隔操作」だったわけです。 小説上は、何とか合併を阻止するか、せめて「令狐掌門」「恒山派」が不利にならぬようお嬢様が尽力する、という「いい話」で令狐兄が感激してしまうんですが、実は怖いことです。
 「遠隔操作で複数のメディアを使い、ある思想などを展開・浸透させるという情報・世論操作 そのものです。

 この小説が書かれた時期は「文化大革命」が始まった頃ですが、それ以前から「中華人民共和国」の周縁たる「香港」は唯一対外的に「開かれた」場所でもあり、「ジャーナリズム」がそれなりに成立していました。 「某巨大政党=日月神教」の「宣伝部隊」的に、実質的に党広報部門そのものや、それに「遠隔操作」された数多くの「メディア」が香港を拠点に内外に発信していたわけです。 金庸自身の新聞社はそれらのメディアと厳しい論争を続けていたようです。
 「桃谷六仙」はそういう点での「諷刺」でもあるわけですが、「マスメディア」「ジャーナリズム」の本質的な部分を仮託したものであったと思います。

  「情報・世論操作」は「任冲」お嬢様のように「一見悪者には見えない」、変装してアレは私じゃ無いわよと「見えてこない」ことが多いので一段と背筋がゾッとします。

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