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 この記事から続きます。
 試合での順位や勝敗ノルマなどの立場や、試合自体の展開により、「スペースも与えてくれて、マークも甘い」ブルガリア戦では、オランダの多様な攻めが視られました。 しかし、「守備専」の東ドイツとの試合では、流石オランダも苦労していました。

 74年ワールドカップのFIFA公式記録HP・・・・
 以下続きます
 東ドイツは、スイーパーを置いたマンツーマンディフェンス。 特にピッチを3分割した時の自陣守備ゾーンでは、かなりタイトについて1対1の「白兵戦」で負けません。 最初は、少し前でボールと人にチェックに行っていましたが、途中からは引きこもり状態でした。 その上、クライフには何処に行こうとつけまわす「コバンザメ」マークをし、オランダの「組み立て機能」を殺していました。
 それでもオランダは、開始10分過ぎで、CKから先制してしまうのですが、その後も流れから有効な崩しは殆ど出来ませんでした。

 とはいっても、手をこまねいているわけでなく、3人目の動きでオーバーラップし崩そうとする動きを、機会さえあればトライしていました。 その例です。
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①東ドイツのSBが最終ラインからクサビを入れる ②そのボールにクロル(赤丸)がチェックに行き、東ドイツ選手がトラップした瞬間に奪う ③ボールは少しこぼれ、クロルは一旦ハネヘム(緑丸)に渡す。 ④ハネヘムは一旦ボールをキープ。 その時、前にいたレップ(水色丸)が左サイドのオープンスペースへ走りこむ。 クロルもそのまま前進する。 ⑤ハネヘムはレップの動きに合わせ、東ドイツ選手の間を通すスルーを出す ⑥パスを受けたレップ、更に後ろからクロルが外側へ走りこむ、このとき東ドイツもマークについている。 内側ではCBが自陣へ戻る。 ⑦単独突破は無理と判断したか、レップは一度止まり展開を図る。 ⑧中央を狙ったクロスを上げる。その時クロルはオーバーラップしているが、ここには出さなかった。 東ドイツマーカーは何故かクロルを離し内側へ戻っていた。 ⑨クロスは東ドイツスイーパーがカット。 周りにオランダ選手が居ないので、ミスキックか?
 オーバーラップしてもボールを貰えなかったクロルは、レップに怒っています。 レップも「御免なさい」していました。

 これは、まだボールを奪って即前へ・・・というプレーが出来た例です。 しかし、一旦引かれてしまうと、走りこむスペースも少なく、マークも剥がれず、クサビのパス・ドリブルの仕掛けも上手くいきません。 崩せない状態が続き、最後尾バックライン4人が左右に数回ボールを廻しあう場面もありました。

 その中で、CBの位置にいたクロルの面白いトライがありました。 クロルは布陣的には左SBですが、バックラインも頻繁にポジションチェンジしており、右からレイスベルヘン・クロル・ハーン・シュルビアという時もあります。
 ここでクロルは、ポストプレーを二度使って、切り込みを図っています。 高速なので画面がぼやけていますが御容赦ください。
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①CBの位置に居るクロルが、前の選手に手で指示を送る。 このとき東ドイツは、画面左の選手が最前線で、残りは自陣に引いている。 ②クロルはポストの選手に向け、強いクサビを入れ、自分自身全速でその選手に向かって走る。 これには東ドイツの選手もついていく。 ③クサビにあわせ戻ってきたポスト役の選手は、スクリーンしてワンタッチでボールをクロルが走ってくる場所へ落とす。 ④⑤クロルはワンタッチで更に前の選手にクサビを入れ、全速で走り続ける。 東ドイツのマークはおいていかれる ⑥二番目のポストの選手は、今度は右へ切り返し、自分で崩しを図る。 クロルはそのまま上がって行く。 もう一度クロルへ渡すという手もありましたが、「方向」を変える方を選択したのか、トラップミスか・・・。
 切り返した選手のドリブルが大きくなり、混戦になってこの崩しは成功しませんでしたが、CBが、単なるドリブルやパスだけでなく、ポスト・スクリーン・スイッチを使って、最終ラインからペナエリアまで侵入しようとするプレーです。

 前半は、東ドイツは散発にカウンターをみせるだけで、終始マンツーマンの局地戦が続きます。 後半に入って更に雨が強くなり消耗戦の様子ですが、東ドイツの守備陣は強く決定的チャンスは出来ません。 クライフは相変らず「コバンザメ」マークをうけ、余裕を持ったプレーが出来無い状態でした。 それでも追加点を入れるのですが、そのシーンです。
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①②左SBのクロルが、フィードボールを蹴るが ③どうもそのボールは立ち足が滑ってミスキックの様子で中央へ飛んでいく。 その際左サイドのには各々3人がいる。 真ん中の緑丸がレンセンブリンク 黄がレップ 裏にスペースが出来ている。 ④ライナーのクロスボールは、中央のニースケンスがBKより早く触って左前に流れる。 レップはマーカーより早くターンして前にでる ⑤ボールを二人が追い。 ⑥レップが先にボールを拾い、引き出されたDFを切り替えして ⑦さらに戻ってきたDFをやり過ごして、出来たスペースにボールを流す ⑧走りこんだレンセンブリンクがシュート ⑨ゴール 
 ③のクロルのパスは、蹴った状態や弾道からミスキックだと思うのですが、そのあとの連続プレーは見事でした。
 これは、VIDEOリプレイでゴール裏から視た画です。上の⑥⑦⑧です。
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 レップに眼が行った東ドイツDFの、裏に出来そうなスペースめがけ、走りこむレンセンブリンクと、それを視てシュートフェイントからパスを流し込んだレップ、という流れです。

 こうして2-0となり、勝敗は決まり、東ドイツはやっと1点でも返そうかと、前の選手を入れ攻めに来ますが迫力無く、オランダもきっちりうけて攻めは無理せず、終了。
 しかし、オランダは、ハーフコートマンツーマン+スイーパーで、「白兵戦で負けない」東ドイツの「守備専」サッカーには、これといった「崩した」チャンスが出来ずに終わりました。 押し込みすぎても崩せない・・・ということでしょうか。
 これで、2次リーグ最終戦(準決勝)のvsブラジル戦に、得失点差優位で望み、引分けでも決勝進出となるのです。

 さて次回は、チョット寄り道し、74年オランダのチーム構成などをおってみます。
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