上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
 '69-70チャンピオンズカップ二回戦、フェイエノールト対ACミラン。 いよいよ勝負の後半です。
この記事からの続きです。  メンバー・布陣などはこの記事から・・・・

 後半15分過ぎからは、ミランを「押し込んで」攻め続けるフェイエですが、こういう時は「守りきられる」ことが多いもの。 特に、ミラン・スイーパー・シュネリンガーを「外した」崩しが出来ず、ここで止められてしまいます。 それにしても、リベラ不在のミラン攻撃陣は不甲斐ないものでした。 映像の範囲では、フェイエキーパーが「あわや」というシーンは全くなかったようです。
 そして、82分(上記映像の1分45秒)に、決勝点が生まれますが、これは、ミランがカウンター気味に攻め込んで、フェイエ陣でFKを得て、更にそこからボールを奪って、ハーフカウンター気味です。
 以下続きます。
 ほぼ得点シーンだけですが、ネットダイジェスト映像を紹介いただきました。 


 (1)ミランは、FKをクロスでなくゴール前に早いグラウンダーのボールを送る。 (2)ミランは、エリア手前で、ボールを受け数人で崩そうとするが(青)、上手くいかず、 (3)外側の選手に預ける(紺)
 (4)ファウル気味だが、フェイエがボールを奪い (5)フェイエ二人が前に持ち出す。
 (6)フェイエFWがボールをキープし、ミラン選手が全速で戻る。 (7)ミラン選手は自陣ゴール前に戻るが、フェイエのボールホルダーにはチェックが甘い。 以下、画の下で。 
fey-mil015a
 (8)フェイエは一度右サイドへ展開し、 (9)更に中央を上がってきたヤンセン(水色)から左へ展開する。 この時ハネヘム(橙)はマークを引き連れ、右上へ上がっていく。
 (10)ボールは左ウイングモウリン(緑)へ渡る。 (11)サポートにヤンセン(水色)が寄せる。 モウリンは単独突破とヤンセンへのリターンと選択肢が二つ。 この時、ハネヘム(橙)はマーカー(紫)の後ろ側に居る。 スイーパー・シュネリンガー(茶)は、左右どちらにでも対応できる位置に居る。
 (12)モウリン(緑)は、フェイントを掛け、縦突破、加速し縦抜け。 シュネリンガーが寄せる。 (13)モウリン(緑)は,ミラン二人のタックル寸前にファーへライナーのクロス。
 (14)元々のマーカー(紫)の裏側でフリーになったハネヘム(橙)が、ヘディングシュート。 (15)ゴール!

 この後は、ミランの反撃もあまり有効な攻撃もなく終了。 オランダ勢としては、前年アヤックスが決勝で負けた借りを代わって返し、勝ち進んだわけです。
 この試合でのフェイエの戦いは、開始早々は、「前掛りに」点を取りに行き、その勢いと運もあり同点に追いつくと、勢いをそがない程度に引き気味に展開。 後半は「攻めてくるだろう」ミランを、ガッチリ受けて押し返し、前からのボールホルダーへの速いチェックで押し込み、きちんと繋いで攻めきって、最後決勝点を上げる。 という、理想的なゲーム展開でした。

 この後、フェイエは勝ち進み、決勝で先日視たセルチック戦に勝利し、アヤックスに先んじチャンピオンズカップを獲得します。 
 レギア・ワルシャワとの準決勝戦のダイジェスト映像がありました。
準決勝のレギア・ワルシャワ(ディナのチーム)ハイライトはこちらから・・・(リンク)

 フェイエの印象は、「一つしかない自分達の形」を貫く、というより、その試合の欲しい結果、及び相手により、カウンター型か、前から行くか・・・など、ゲームプランをきちんとたて、それを実行する。 試合の流れから臨機応変に動いていく。 という「リアリズム」が徹底されているような気がします。 結果が出ている試合ゆえそう感じるのかもしれませんが・・・。
 大住さんの記事のようにカウンターだけがスタイルではなく、前から行って押し込む、も十分出来る、それも、イスラエル・ハネヘム・シンドバルという縦軸がしっかりしているのと、脇役もチーム戦術を理解し、こなしきれていること、によるものでしょう。
 イントロのページで引用した、Wikiの「プレッシング」「ゾーンプレス」、 『by taking possession football to strange, tiring extremes, using disciplined zonal marking and a stifling use of the offside trap.』 、などは、ボールホルダーに複数の人数でチャレンジし、ボールを奪う、奪いどころの「場所」(センタライン・自陣エリア前など)をあらかじめ決めている様に見える、丁寧に繋いで安易に奪われない、程度です。 ゲーム展開上、こういった決め事が有ったとは思いますが、現在の守備戦術と比べると、効果的ですが遥かに原初的に見えます。 
 それより、ハッペルのUEFA記事にあるように、
 Theo van Duivenbode, who played for Michels and Happel, said: "Happel was a superb dissector of the game. He saw things so quickly he could make changes from the bench after only a few minutes of play."
 ハッペル監督が、臨機応変に指示できる 「a superb dissector」(ずば抜けた解剖者)であったのは、覗われます。 実戦的・現実的な指揮者であったのでしょう。

 さて、70年以降、西ドイツWCの74年までのフェイエの成績は、
 国内リーグ:69-70:2位 70-71:1位 71-72:2位 72-73:2位 73-74:1位 いずれもアヤックスとどちらかが優勝でした。
 そして、73-74のUEFAカップ決勝戦2試合トータル4-2でトッテナムを破り獲得しています。 以下その記録です。
Final 1st Leg, White Hart Lane, London, 21 May 1974, att 46281
Tottenham Hotspur (1) 2 Feyenoord (1) 2
39' 1-0 TH: England 43' 1-1 F: Van Hanegem 64' 2-1 TH: Van Daele og 85' 2-2 F: De Jong
Tottenham Hotspur: Jennings; Evans, Naylor, Pratt, England; Beal, McGrath, Perryman, Peters; Chivers, Coates
Feyenoord: Treytel; Rijsbergen, Van Daele, Isra・, Vos; De Jong, Jansen, Van Hanegem, Ressel; Schoenmaker, Kristensen
 この試合のダイジェスト映像です。

 つまらない失点もしていますが、得点は素晴らしい。 2点目のカウンターからのゴールは「伝家の宝刀」ですか、切れがありますね。

Final 2nd Leg, Feyenoord Stadion, Rotterdam, 29 May 1974, att 59000
Feyenoord (1) 2 Tottenham Hotspur (0) 0
43' 1-0 F: Rijsbergen 84' 2-0 F: Ressel
Feyenoord: Treytel; Rijsbergen, Van Daele, Isra・, Vos; Ramljak, Jansen, De Jong, Ressel; Schoenmaker, Kristensen (Boskamp (Wery))
Tottenham Hotspur: Jennings; Evans, Naylor, Pratt (Holder), England; Beal, McGrath, Perryman, Peters; Chivers, Coates

 70年から、Treytel, Israel Jansen, van Hanegem 以外は変わっていますね。 逆に「軸」はぶれていない、ということでしょうか。 そして74年大会のメンバーには、GK:Treytel(トライテル); DF:Rijsbergen(レイスベルヘン), Israel(イスラエル), Vos(フォス);MF:De Jong(デ・ヨング), Jansen(ヤンセン), Van Hanegem(ハネヘム)と7人が選ばれています。

 74年オランダは、確かにミケルス監督&クライフが「目立つ」ので、アヤックスの代表での具現化みたく言われますが、それだけではないでしょ、と。 フェイエの力、特ににヤンセン・ハネヘムという選手の力を「合わせ・加算した」チーム、ではなかったのでしょうか・・・というのが、印象です。

 次は、じゃあ「アヤックス」っていうけど、74年までのアヤックスってどうなのよ?・・・ということで、映像を視ながら辿ってみます。
Secret

TrackBackURL
→http://mariott.blog21.fc2.com/tb.php/509-0e517273
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。