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 この記事から続きます・・・・
 前回取り上げた、’70-71シーズンチャンピオンズカップ準々決勝セルチック戦ですが、ミケルスがこの年で監督を退任したこともあり、もう少し画像などを取り上げてみようと思います。


 本来なら決勝戦を視てみるのがスジなんでしょうが、この本では
 アヤックスはキックオフから主導権を握り、前半5分に左から⑪Keizer(カイザー)が入れたボールを⑩Dick van Dijk(ファンダイク)がヘディングで決めて早くも1点をリードした。 しかし、その後、アヤックスは急にペースダウンし、慎重な戦いとなった。・・・アヤックスはまったくアヤックスらしくなかった。 2年前にACミランと戦ったアヤックスのほうがはるかにエキサイティングだった。 (P84)
 ということらしいので、DVD取り寄せず、この試合はメンバー表とダイジェスト画像だけ載せておきます。
In Wembley Stadium (London)02-06-71
Ajax (Ned) 2-0 Panathinaikos (Gre) [Dick van Dijk 5, Arie Haan 87]
AJAX: Stuy; Neeskens, Vasovic (c), Hulshoff, Suurbier, Rijnders (Blankenburg 46), Swart (Haan 46), G Mühren, Dick van Dijk, Cruyff, Keizer Coach: Rinus Michels
PANATHINAIKOS: Ekonomopoulos; Tomaras, Sourpis, Kamaras, Vlachos, Eleftherakis, Domazos (c), Kapsis, Grammos, Antoniadis, Filakouris Coach: Ferenc Puskas
REF: John “Jack” Taylor (England) ATT: 83,179

 確かに、1点目は綺麗な得点ですが、その後は、全体にスペースがあって、間延びした感じですね。

 さて、セルチック戦の追加画像像を載せていきます。

 前の記事で、『時間が経るに従い、スイーパー(リベロ)の②Vasovic(ヴァゾヴィッチ)が再三中盤に上がり、繋ぎと組み立て役をやっており、時には、ゴール前まで進出しています。 この際、必ずセルチックのFWの人数に対応したDFの人数が、ヴァゾヴィッチに「代わって」残っており、「ポジションチェンジ」をしています。 単純に「前に出て行った」訳ではありません。』と書きましたが、この事例です。 後半15分にアヤックスが「先取点をあげてから」です。
(1) ハーフウェーライン手前、右タッチライン際のFKをゴール前に蹴るが、セルチックDFがヘディングで跳ね返す。 (2)②Vasovic(ヴァゾヴィッチ(赤)がボールを拾い、ドリブル。 この時CB④Hulshoff(フルスホフ)・黄)と左SB⑤Krol(クロル)は高い位置に上がってきている (3)ヴァゾヴィッチの周りにセルチックDFが密集しており、ボールを奪われる (4)セルチックDFが前にフィード (5)更にワントラップで右へスルーパス、クロルとフルスホフは全力で戻る (6)スイーパーのポジションは⑥Rijnders(ラインダース・桃)が、ポジションチェンジでかばーしている (7)パスは流れタッチラインを割る。
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 スイーパー・ヴァゾヴィッチが中盤に上がった時は、ラインダースが下がるか、クロルが絞ることが多いようでした。 でも、この場合、フルスホフもあがっており、パスが出た時点ではハーフウェー付近で、DF:FWは1:1ですから、相当危険ですね。

 ヴァゾヴィッチのプレーをもうひとつみてみます。
(1)セルチックゴールキーパがロングキックを蹴る (2)ハーフウウェー欄付近は、セルチック:アヤックス人数は2:3、フルスホフ(水色)がヘディングで競り、 (3)フルスホフがボールを確保し (4)戻ってきたシュルビア(藤色)にわたし、シュルビアはロングボールを蹴る この時ヴァゾヴィッチ(赤)はこの位置 (5)ロングボールは裏抜けしようとしたアヤックス選手に届かず、セルチックDFがヘディングでクリア (6)クリアボールをニースケンス(橙)が拾い、前の⑨G Mün(G.ミューレン・黄)にパス (7)ミューレンはDFに詰められるが、スクリーンしながら (8)カイザー(桃)にスイッチしてボールを渡す。 この時、ニースケンスが右サイドのスペースに開くように上がり、更にヴァゾヴィッチがマークされず上がっていく (9)カイザーは下がりながらキープし、縦パス (10)上がったヴァゾヴィッチに渡る。その時ニースケンスは裏を狙って動いている (11)ヴァゾヴィッチはDFのチェックが入る前にワントラップシュート (12)やや弱くキーパーが抑える
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 この様に「フリーになりやすい」ヴァゾヴィッチが、機をみてというより、「仕組みとして」前線に参加していました。
 余談ですが、(1)で、アヤックス選手がキーパーの傍にいましたが、当時は、「ファイブステップ」の反則があったので、キーパーがボールを持ったらすぐ前に立ちふさがってロングキックが出来ないようにしていました。 この時間稼ぎは、DFが待ち受ける形でなく、あれだけ少人数で「前」に出ているアヤックスでは、必須だったかもしれません。

 次は、流れの結果、セルチックが人数を掛けたカウンターにいく所を、「ハーフライン・オフサイドトラップ」であわや防いだ所です。
 (1)相手のクリア気味ロングボールを、フルスホフ(桃)がフィードする。 この時ヴァゾヴィッチ(赤)はハーフウェーライン手前に居る (2)アヤックス選手に渡り更にパスするが (3)セルチックDFのチェックにあい、右にこぼれる (4)上がってきたヴァゾヴィッチ(赤)よりセルチック選手が先にボールを拾い、 (5)横にドリブルしてタメて、強い縦パスを出す。 (6)ハーフウエーライン手前に居たセルチック(青)がワントラップで (7)前にボールを流し (8)後ろから走りこんだ3人のセルチック選手の、奥の選手の前に出るが、 (9)多分セルチック(青)のパスがオフサイド。
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 (6)の時点で、中央で』アヤックス3人:セルチック4人です。 (7)でアヤックス選手がオフサイドをアピールしていますが、もし、セルチック選手がワンタッチで流すプレーをしたら、オフサイドにならない可能性大です。
 アヤックスは、相手陣に攻め入ったときは、DFの最後尾はハーフラインまで上がるのが、常態化していましたが、相手に上手くやられると、一発で決定機になりますね。 この本でクロルはこのように言っていたと書かれています。
 守っているときは相手をハーフウェーラインのところにとどめておくことを目指していた。 私たちはゴールを守るのではなく、ハーフウェーラインを死守していたのだ。 だから相手のオフサイドを誘うことができた。(P82)
 前回のアーセナル戦やこの試合のことを言っているのでしょう。 オフサイドを「誘う」のが目的というより、相手陣に多人数が攻め入ることによる、カウンターをうけるリスクを、「オフサイド・ルールを活用し、自陣のスペースを殺す」ことにより回避しようとしたのです。

 最後に、相手陣に「押し込み」連続攻撃を仕掛ける、『よくみられる=典型的なアヤックスの「攻めの形」』です。
 フィールドプレーヤー全員が相手陣に入り、サイドを基点のパスで組み立て、前線へ割と粗い放り込み、こぼれ玉を奪取、更にオーバーラップを使い、センタリング、ゴール前には人数がいる・・・など。
(1)相手のクリアから、左SBクロル(黄)がスローインを前に投げる (2)G.ミューレン(桃)がDFを背負いこれを受け、ワンタッチでラインダース(赤)にパスをする (3)ラインダースはセルチックの2人に絡まれるが、クロルに戻しパスをし (4)ラインダースは前に上がる (5)クロルはラインダースにマーカーがずれた為フリーのG.ミューレンに渡る (6)(7)ラインダースは左前のスペースへ上がる G.ミューレンは、大きくクロスを上げる 多分⑧Swart(スワルト藤色)を狙ったと思われるが (8)中途半端に飛び、セルチックDFがヘッドでクリア (9)ニースケンスが拾い、ツータッチで、上がっていくシュルビア(水色)の前のスペースへ浮き玉を入れる (10)シュルビアはマーカーより早く追いつき (11)ボレーでセンタリング (12)ニアに飛ぶが、詰めたスワルトより先にDFがダイビングヘッドでクリアしCK。
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「押し込み」=「Pressing](プレッシング)です。 以上で70-71のセルチック戦は、終わります。
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