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 陳舜臣先生は、この記事に書きましたが、若かりし頃は武侠小説を結構読まれたらしく、又「埋もれた侠のこころを発掘する作業は、私の生涯の仕事である」と書かれています。

 今年の年初「19世紀以降の中国史に頭を突っ込んでみよう。」と目論見まして、色々読み漁っていますが、本棚の奥から、陳先生のこんな本を引っ張り出してきました。
阿片戦争(上) 滄海編 (講談社文庫 ち 1-1)阿片戦争(上) 滄海編 (講談社文庫 ち 1-1)
(1973/08/29)
陳 舜臣

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実録アヘン戦争 (中公文庫)実録アヘン戦争 (中公文庫)
(1985/03)
陳 舜臣

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 今回の本題は、これではなく(阿片戦争も同じ舟山諸島が舞台なので、桃花島にかすってはいますが・・・)、一緒に本棚から出てきたこの本です。 記憶にないので多分「ツンドク」だったようで、読み始めたところ、これが面白くて一気読みでした。
戦国海商伝〈上〉 (講談社文庫―中国歴史シリーズ)戦国海商伝〈上〉 (講談社文庫―中国歴史シリーズ)
(1992/11)
陳 舜臣

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 最初は気がつかなかったのですが、舟山諸島の「桃花山」が舞台になっていました。 桃花??と調べたところ、ここで「山」は「島」のこと・・・、(歴史地図へリンク)そう、かの「桃花島」を陳舜臣先生も舞台としていたのです。
 このお話では、後期倭寇の時代(リンク)(リンク)の、王直と官(衣冠の盗)や賊同士(内輪もめ)の争い、そして、これに絡む架空の渡海した日本人達を描いています。 日本側の戦国大名の面子は読んでのお楽しみ・・・。 日本の対抗勢力の密貿易船を焼き討ちするのが、桃花島、という一節があります。

 この桃花島の「九姓漁戸」の民のなかに、元代泉州の蒲寿庚の末裔が潜んでいて、日本人の主人公と絡む・・・など、唸ってしまう設定です。 元代栄えた泉州は、いろいろな理由がありますが、明代は「海禁」により、公式の貿易港ではなくなり衰退したといわれています。 この本では、明朝から抑圧された蒲寿庚の末裔達は、海陸へ霧散し、陸では「輸送業」にもなった。 とされています。 この輸送業って「鏢局」のことですよね。

 武侠の香りもたっぷり、 陳先生の、明朝「嫌いっぷり」が切れ味抜群。 そして文字通り「埋もれた侠のこころを発掘する」匂いが一杯の小説です。

 余談ですが、王直を半ば「騙まし討ち」にしたとされる「胡宗憲」は、今の中国共産党のボス「胡錦濤」の祖先とされているようです。 なるほど、新安商人と海賊退治の末裔ですから、商売と海の権益に拘るわけだ・・・。
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